偽装婚約~秘密の関係~
『逃げるなよ、沙羅。
朝から熱いのもアリじゃね?』
沙羅のパニック顔を見て、
もっといじめたくなる俺。
「は、晴弥?
落ち着こう。
とりあえず、朝だよ?今。
モーニング。
Are you OK?」
何が大丈夫か?だ。
『I am all right.』
大丈夫に決まってんだろーが。
腕を掴まれているというのに沙羅は逃げようと後ずさり。
ホントに往生際が悪い。
『そんな、怯えるなよ。
昨日はあんな嬉しそうにしてたくせにさ。』
ニヤッと笑う。
そうすると沙羅の顔は真っ赤になって。
俺は徐々に顔を近づける。
そしてあと5㎝のところで、1つ咳払いが聞こえて、
『お邪魔して申し訳ございません。
ですが、お時間の方がもう…』
ったく瑞季め。
邪魔しやがって。
今からがいいところなのに。