偽装婚約~秘密の関係~
その日の6限目
突然、ジュウゴから呼び出しをくらった。
『おー!晴弥。
悪いな、呼び出したりして』
指定された場所は音楽室だ。
ジュウゴはピアノの前に座っていつものようにニタニタと笑っていた。
『なんでわざわざ呼び出すんだよ?
メールでいいだろうが』
まあタルイ授業をサボれたからいいんだけど。
『そう怒るなよ。
俺は今から大事なこと、お前に教えてやろうと思ってんのにさ』
『大事なこと?』
ジュウゴはイスから立ち上がり、俺を指さす。
『見られたぞ、沙羅に。』
『何を?』
『お前と、あずさが抱き合ってるところ』