争いの果てに見えるもの
第五章
この女性の姿にルイスは安心し、

構えていた銃を降すと優しく声を掛けた。

「大丈夫だ…

何もしない心配するな…」

その言葉を聞き女性は安心したのだろうか、

恐る恐る立ち上がり茂みから出ようとする。



ところが彼女は足に怪我を負っており、

うまく歩くことが出来ない。



その様子を見たルイスは、

彼女をそっと抱き上げ車の所へ連れていく。



突然男性に抱き上げられ、

一瞬『どきっ!』とした彼女だが、

そのときに初めて女性が口を開いた、

小さな声で、

「ありがとう…」と一言だけ。


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