争いの果てに見えるもの
ルイスは悔しそうな表情を浮かべながら、


「でも俺達二人の力ではどうにもならないよ!


そりゃ俺だってこんな戦争早く無くなればと思っている!


だけどどうにもならないよ…


一つだけ方法があるとすれば、


軍に戻り司令官に願い出て停戦を呼びかけてもらうだけだろう!


もし我々が劣勢にたたされているとすれば、


停戦を願い出たところでそんなの聞き入れてくれる訳がない!


だが我々レプトン軍が優位に戦いを繰り広げている今なら、


もしかしたら話だけでも聞いて貰えるかも知れない!


ここで停戦協定を結べば我々に優位に働くだろうからな!


けど俺みたいなしたっぱの小隊長の声を聞いて貰う事だけでも難しいだろう…


万が一話を聞いてくれたとしても、


司令官一人の判断では決められることではない!



おそらく作戦本部に指示を仰ぐだろう…



そしておそらく答えはノーだ!」


そこへマリアが口を挟む、


「でもやってみなければ解らないでしょ?」


「それじゃ部隊に戻ってみるか!」


ルイスのこの言葉に突然表情が暗くなった彼女の口から出た言葉は、


不安に包まれていた。
< 93 / 134 >

この作品をシェア

pagetop