J//High:schooL
「なに、照れてんの…」
クスクスと笑いが零れるあたし
「照れてねぇよ、勘違いすんな」
顔を上げてムッと眉をしかめる青野
本当、子供みたいだ
すぐに拗ねたり、喜んだり
かわいくて
でも、すごく
がっちりした体付きで
それに、無造作にセットされた髪はすごく似合っていて
普通にかっこいい。
惚れないわけない
「あ、じゃあ俺行くから」
「うん、頑張ってね」
バイバイと小さく手を振るあたしに背を向けて、慌ただしく駆けていく青野
薄暗い廊下は
まだ少し寒い
「早く来ないかなー…」
と、両手を組んで体を擦りながらポツリと呟いた。