J//High:schooL
「またせてごめんね、取り敢えず、中入ろ」
図書室の鍵をあけると
中に入った実咲
あたしも実咲につづいて中に入った。
「で、相談なんだけどね?」
いきなり、本題に入る実咲
「うん」
図書室の椅子に腰をおろすと
向かい合って実咲の相談に
耳を傾けた。
「あたし、青野が好きみたいなの…」
耳を傾けた…
んじゃなくて、
耳を疑ったんだ。
「えぇ!?」
図書室に響くあたしの大きな声
「あの…ね?あたし…」
俯きながら、恥ずかしそうに実咲は言った
「1年の時は、青野が居て、当たり前だと思ってたの…でもね?」
丁寧に理由を教えてくれる実咲
だけど
あたしの耳には何も届いては来なかった