J//High:schooL
「実乃里!あんた、さっきの、デートに誘ったの?」
一時間目は移動のため
必要な教科書を手に持ち
特別棟の廊下を唯と一緒に歩いていた。
「別にそーゆうわけじゃ…」
「えーでも、さっきのって」
「誤解だよっ!」
そう…あたしの声は思ったよりも大きかったのだ。
7組のみんなは超友達で
カップル率は0
そんなクラスの中で、
あたしは青野の腕を掴んで
遊びに誘ったのだ。
青野は、は?と言って
止まったままだったし…
あの時、ちょうど西崎が来て本当によかった。
「実乃里も大胆になったんだね」
面白そうに笑わないで唯ちゃん…
絶対青野に変な目で見られるに決まってる
それでなくても席が隣だというのに…
重たいため息と共に
唯と理科室に入った