J//High:schooL
「なぁ、しりとりしよ」
そう言ってきたのは、青野だった
「は?なんで…」「しりとりの“り”からな」
あたしの言葉を遮って
話を進める青野
「“り”から言えよ」
そう催促する青野に
あたしは頭に浮かんだ言葉を放った。
「り…り…リラックマ…?」
あたしがそう言うと
少し悩んでから青野が口を開いた
「ま、まー…まり子」
「まり子?誰?」
人物名とか…ありなの?
「いいから、次は“こ”から」
「こ?こー…こ、…コアラ!」
「ラッコ」
「こ?…こ…コロッケ!」
「稽古」
「また、“こ”?」
それから数十分
あたしは青野としりとりを続けた
あたしから始まる言葉は全て
“こ”だった。