こんな僕たち私たち
授業中も放課後の事が気になってそわそわしっぱなしだった。
もしあの差出人が七緒に負けず劣らずの美少女で七緒は一目惚れしちゃって2人のお付き合いが始まってものすごいラブラブで七緒は私の事なんか相手にしなくなって……と妄想は止まらない。
無意識にガッタンガッタンと激しい貧乏揺すりを始めていて、それを見た右斜め前の席の七緒が「コイツぜってー女じゃねぇ……」みたいな顔をした。
自己嫌悪の嵐。
そんな私に、少し離れた席から美里が「落ち着け!」とアイドル並のウィンクを一発。
私の後ろの男子が何を勘違いしたのかすごい勢いで鼻血を噴き出して、ちょっとした騒ぎになった。
――やっぱり美里は小悪魔だ。
そんな感じで、教室の床に赤い汚れを作りながらも午後の授業はゆっくり過ぎていった。