こんな僕たち私たち
1章-4<鳥肌と、限界>
「ごめんね、待った?」
息を弾ませ駆けてきたのは1人の女の子。
ううん今来たとこ、と軽く首を振る七緒。
ちょっとちょっと。何かこれってデートの1コマみたいなんですけど……。
私の心中突っ込みは届くはずもなく、その女の子は七緒ににっこり笑いかけた。
見た事ない顔だから、多分先輩かな。程よい小麦色の肌に、すらっと伸びた足が印象的。髪は肩より少し下でふんわりウェーブしていて、どちらかというと可愛いより綺麗系。
さすが『自信あるよ(笑)』なだけあってスタイルは抜群だ。女子大生って言っても違和感なさそう。
「ボンッキュッボーン、ね」
隣の美里が歌うように囁いた。あんたは親父か。今度は私が小突いてシャラップサインを送る番だ。
女の子は、
「あたし、3年1組の黒岩みか。あたしの事知ってる? 知らないよねー。話すの初めてだし。手紙読んでくれた? ていうか、読んでくれたからここにいるんだよね。ごめんね急にあんなラブレターみたいな恥ずかしい事して」
これだけ一気に言うと、きゃらきゃら笑った。
「はぁ、はい」
七緒の中途半端な返事は、あっという間にその笑い声に呑み込まれる。
黒岩先輩は笑うのをぴたっと止め、今度はじっと七緒の顔を見た。鼻がくっつくぐらい
の至近距離で。
何!?
私は思わずつま先に力を込め、今すぐにでも飛び出せる体勢をとる。拳を固め戦闘準備万端。が、
「かーわいーい!」
息を弾ませ駆けてきたのは1人の女の子。
ううん今来たとこ、と軽く首を振る七緒。
ちょっとちょっと。何かこれってデートの1コマみたいなんですけど……。
私の心中突っ込みは届くはずもなく、その女の子は七緒ににっこり笑いかけた。
見た事ない顔だから、多分先輩かな。程よい小麦色の肌に、すらっと伸びた足が印象的。髪は肩より少し下でふんわりウェーブしていて、どちらかというと可愛いより綺麗系。
さすが『自信あるよ(笑)』なだけあってスタイルは抜群だ。女子大生って言っても違和感なさそう。
「ボンッキュッボーン、ね」
隣の美里が歌うように囁いた。あんたは親父か。今度は私が小突いてシャラップサインを送る番だ。
女の子は、
「あたし、3年1組の黒岩みか。あたしの事知ってる? 知らないよねー。話すの初めてだし。手紙読んでくれた? ていうか、読んでくれたからここにいるんだよね。ごめんね急にあんなラブレターみたいな恥ずかしい事して」
これだけ一気に言うと、きゃらきゃら笑った。
「はぁ、はい」
七緒の中途半端な返事は、あっという間にその笑い声に呑み込まれる。
黒岩先輩は笑うのをぴたっと止め、今度はじっと七緒の顔を見た。鼻がくっつくぐらい
の至近距離で。
何!?
私は思わずつま先に力を込め、今すぐにでも飛び出せる体勢をとる。拳を固め戦闘準備万端。が、
「かーわいーい!」