好きって言ったら
好き

「部室行こう!」

7時間目の講習が終わりあたしは勢いよく
教室を飛び出した。

後ろから友だちの愛が追いかける。


あたしは沢田羽花。
16才の女子高生で今でいうJK1年。


部活はギター部だけど言っちゃえば何でもあり。
あたしと愛は丁度、一週間前に入部したところ。

あたしはエレキギターをやっていて愛はベースをしている。

そんな感じで青春を謳歌しようとしている真っ最中である。


「こんにちはー!」

明るい声で部室の扉を開けると何人かが振り向く。

「よっ♪」

明るく返してくれる彼は吉川先輩。
後に愛の彼氏となる人だけどこれはまだ先の話。


「今日は1人ですかー?」

「いや、今日って活動日じゃないじゃん?」

「あ、そっかぁ!」

活動日は基本、月水木の週3日だけど一部の部員は
それ以外の日にも顔を出している。
あたしもそのうちの1人で今日も遊びに来た。


小さな部室は人が5人集まるだけで窮屈に感じてしまう。
けれど今のあたしはこの狭い空間が何よりも好きだった。

夏は暑いし冬は寒いしごみは散らかってるし
あちこちにものがおいてあるそんな空間だけれど(笑)








< 1 / 5 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop