星空の追憶
「上?」



私はしぶしぶ目線を上へ…


「…山?」


「もっともっと上」


「もっと上?」


ずっとずっと、上へ…


「うわ…」


言葉を失った

それは、東京では見られない、小学生の時に連れて行ってもらった、プラネタリウムの様な、満天の星空だった…


「凄いだろう。田舎は空気が綺麗だからな」


父が得意気に言う


「あなたが威張ってどうするの」


母がツッコむ


でも、そんなやりとりが聞こえないほど、私は星空に吸い込まれていた…
< 13 / 135 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop