渇望-gentle heart-
start again
執行猶予刑になったあたしと、実刑になり、服役することとなった流星。
何度も何度も手紙を書いたけど、返事は一度としてなかった。
だから会いに行った。
けれど、
「俺を恨め。」
「もう会いに来ちゃダメだ。」
それだけ言われ、以降、面会さえも拒否された。
会うことが互いのためにならないことはわかっていたし、親にも、保護司の先生にも、理解はしてもらえてないけれど。
でもね、約束したから。
あたしはきっと一生、流星のことを好きでいると思うよ、と。
離れて、地元に戻って、ハッパももちろん辞めて、髪を切って、バイトを始めて、それでも今もあたしの心の中には、流星がいるの。
あの頃は、憎しみさえ感じるほどに欲しがっていたけれど、でも今は、待っていたかった。
彼が出所したって、もうあたしに会いたいとは思わないかもしれない。
ホストじゃない流星は、“流星”という名前でもない。
輝いていたあの頃とは違ってしまったけど、全てを失った彼と、今度はちゃんと向き合ってみたかった。
だから今なら少しだけ、百合が好かれていた理由が分かる気がするの。
あの子はただ、純粋だった。
そして、だからこそこんな世界の中で苦しんでいただけなんだよね。
恨んで、疎ましがって、敵を作るような生き方しか出来なかったあたしだけど、不器用なところは少しだけ似ていたのかもしれないと、今では思う。
もう戻ることはないけれど。
でもね、不思議と今は、心晴れやかでいられています。
何度も何度も手紙を書いたけど、返事は一度としてなかった。
だから会いに行った。
けれど、
「俺を恨め。」
「もう会いに来ちゃダメだ。」
それだけ言われ、以降、面会さえも拒否された。
会うことが互いのためにならないことはわかっていたし、親にも、保護司の先生にも、理解はしてもらえてないけれど。
でもね、約束したから。
あたしはきっと一生、流星のことを好きでいると思うよ、と。
離れて、地元に戻って、ハッパももちろん辞めて、髪を切って、バイトを始めて、それでも今もあたしの心の中には、流星がいるの。
あの頃は、憎しみさえ感じるほどに欲しがっていたけれど、でも今は、待っていたかった。
彼が出所したって、もうあたしに会いたいとは思わないかもしれない。
ホストじゃない流星は、“流星”という名前でもない。
輝いていたあの頃とは違ってしまったけど、全てを失った彼と、今度はちゃんと向き合ってみたかった。
だから今なら少しだけ、百合が好かれていた理由が分かる気がするの。
あの子はただ、純粋だった。
そして、だからこそこんな世界の中で苦しんでいただけなんだよね。
恨んで、疎ましがって、敵を作るような生き方しか出来なかったあたしだけど、不器用なところは少しだけ似ていたのかもしれないと、今では思う。
もう戻ることはないけれど。
でもね、不思議と今は、心晴れやかでいられています。