渇望-gentle heart-
真夜中にカーテンを開けて、窓越しに闇空を見上げ、煙草の煙を吐き出した。
机の上には散乱した睡眠薬や、怪しい錠剤が転がったままだ。
一体何が悲しくて、こんなものに頼りながら、満たされない心を埋めなければならないのだろうか。
流れ星は、今日も見つけられないね。
「絵になるね、そういう姿。」
振り向けば、一糸纏わぬハルが、淡い月明かりに照らされながら、笑っていた。
あれから、彼とこういう関係になるのだって、そう時間は掛からなかった。
この街でのセックスなんて、簡単なものだ。
「何か探してるの?」
「そう見える?」
聞いたのに、答えはない。
代わりにハルは、これ貰うね、なんて言い、机の上に散乱する朱色の錠剤を手に取った。
「意外だね。
アンタもそういうのやってんだ?」
「これがないとクラブ行っても楽しめなくてね。」
「てかそれ、高いのよ。」
知ってるよ、と彼は笑う。
クスリで形成される人間関係だけが、あたしにとっては唯一心を開ける場所。
結局こんなものに頼るあたし達はみな、寂しいのだ。
「そういや香織ちゃんって、大学生なんだっけ?」
机の上には散乱した睡眠薬や、怪しい錠剤が転がったままだ。
一体何が悲しくて、こんなものに頼りながら、満たされない心を埋めなければならないのだろうか。
流れ星は、今日も見つけられないね。
「絵になるね、そういう姿。」
振り向けば、一糸纏わぬハルが、淡い月明かりに照らされながら、笑っていた。
あれから、彼とこういう関係になるのだって、そう時間は掛からなかった。
この街でのセックスなんて、簡単なものだ。
「何か探してるの?」
「そう見える?」
聞いたのに、答えはない。
代わりにハルは、これ貰うね、なんて言い、机の上に散乱する朱色の錠剤を手に取った。
「意外だね。
アンタもそういうのやってんだ?」
「これがないとクラブ行っても楽しめなくてね。」
「てかそれ、高いのよ。」
知ってるよ、と彼は笑う。
クスリで形成される人間関係だけが、あたしにとっては唯一心を開ける場所。
結局こんなものに頼るあたし達はみな、寂しいのだ。
「そういや香織ちゃんって、大学生なんだっけ?」