出来ちゃった恋愛
風呂も別だし、着替えは部屋にこもる。



キスしたのもあの時だけの俺達…。



ベッドに入り、隣で雑誌を読むユズは俺の気持ちに気付いてるだろうか…。



「視線感じる…」

「見てるからな」

「なにか言いたいことでもあるの?」

「ムラムラする…」



ベシッと肩を叩かれた…。



痛いけどそれはユズの照れ隠しだと気づく…。



顔が赤い…。



「なぁ、触らして?」

「どこを?」

「腹…でいいです…」

「どうぞ」



5ヵ月になるのに、まだ全然出てこないユズの腹…。



本当に育ってんのか?



「ん!?」

「あっ…」

「腹減ってんの?」

「違うよ!!たぶん…動いた…」



マジかよ…。



今の微かな振動が!?



動いたって…。



「スッゲー…」

「やっぱりコレって胎動ってヤツかな?」

「わかんねぇの?」

「イマイチ…。でもたぶん、そうだと思う…」

「チビ太は元気そうだな~。パパも元気!!」

「パパっ!!サキがパパっ!!マジ…ウケるっ…」



声を殺して笑うユズにムカッとした。



だって俺がパパじゃん!!



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