出来ちゃった恋愛
目を閉じたら少し気分が楽になった気がした。



その時、サキから思いがけない言葉が聞こえた。



「ユズは…産みてぇのか?」

「は…?」



なに言ってんのサキ…。



頭おかしくなった?



「産めないでしょ。まず、あたしとサキは好き同士だっけ?」

「ダチとして?」

「なに?産んでほしいわけ?」

「いや…。そういうんじゃねぇけど…。昨日寝れなくていろいろ調べた。手術のこととか…」

「サキが?」

「生きてんだよな、俺とお前の子供が…」



サキから出た言葉とは思えない。



生きてる…か…。



サキらしくないこと言わないでよ…。



決意が揺らぐから…。



「産むから認知してね」

「…………えっ?」

「冗談。産まないから安心しな…」



産めるわけない。



ひとりで育てられないんだから。



「おかんにバレてさ、お前が傷付くって言われた…」

「バレた!?なんで!?あんたバカ!?」



黙ってりゃサキは悪くなんないのに…。



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