出来ちゃった恋愛
布団に入った時も、サキはあたしを抱きしめた。



今好きだよって言えたら楽になるかもしれない…。



「サキ…?」

「なんですか?」

「あたしっ…」

「ん」

「トイレ行ってくる…」

「いってらっしゃい」



あたしのバカ。



ベッドを抜け出してトイレに行った。



戻ったら好きって言いたい。



今言いたいの。



また布団に戻り、サキの隣で温まる。



「サキ」

「ん~?」

「あ…明日も仕事だよね?」

「なんなの?さっきから」

「なんでもない…」

「隠し事とかイヤなんだけど」

「違うよ!!」



なんで言えないの?



好きって言うだけじゃん…。



よし、言うっ!!



「あたしサキが好き」

「は…?今なんて…」

「好きって言った!!」

「お前が俺を…?」

「だからなに!?文句あんの!?おやすみ!!」

「オイ、ユズ…」

「うっさい!!もう寝る!!」



サキに背を向けてただドキドキした。



眠りにつく前、背中から聞こえて来たのはサキの甘い声だった…。



『俺も好きだよ、おやすみ』



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