出来ちゃった恋愛
甘くて美味しい…。



そして少し苦みがあるこのチョコが大好き…。



「うまくて…泣けてきた…」

「泣いても黙っとく…」

「少しだけ…甘えていい?」

「あぁ…」



サキの制服に顔を押し付け、子供みたいに泣いた。



自分達がしたことの重大さに気づき、胸が張り裂けそうになった…。



親の身勝手で出来た子をあたし達は…。



サキは背中を摩ってくれて、ずっと黙っててくれた…。



顔を上げた時、気づいたのはサキの涙。



「なんでサキがっ…」

「わかんねぇ…。でも…ユズが泣いてんだ…。お前が泣く姿なんか初めて見たし…」

「ねぇサキ…。悪いことなのかな?あたし、これから先、どうやって生きて行けばいいかわかんないよっ…」



中絶をしたら…。



普通の生活に戻れるの?



産めるはずなんかないのに…光りが見えないっ…。



「俺、なにも考えてなかった…。ユズも平気なのかと思って…」

「辛かったよっ…」

「俺に時間をくれ、ユズ」



時間…を?



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