出来ちゃった恋愛
【ユズ】



お昼寝から目覚めると、窓際で外を眺めてるサキがいた…。



浴衣っ…。



和服フェチではないはずなのにやたらときめいてしまって。



「起きた?寒くねぇ?」

「寒くない…。サキ、浴衣似合うね…」

「そう?惚れ直した?」

「直した…」



浴衣姿のサキに抱きしめてもらいたい…。



欲求不満なんじゃないかと思った。



やたらキュンキュンするから。



「コレ、サキがかけてくれたの?」

「風邪なんかひかれたら堪ったもんじゃねぇからな」



体にかけてたのは自分の薄手のコートだったはずなのに、その上にサキが着てた上着がかけられてた。



優しい…。



大事にされてる…。



「これはオーナー並にテンション上がっちゃうな…」

「ははっ!!なんだソレ」



さっきからチラチラ見える胸元がヤバイんだってば。



顔がいいヤツって何着ても似合うんだね。



ちょっと憎い。



「暗くなってきたね」

「俺、腹減った」



いつかふたりで旅行したいな…。



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