出来ちゃった恋愛
家に帰ったらなぜかホッとした。



それに気付かれなのか、なんだか疲労感…。



「お疲れ、はい」

「疲れてるように見える?」

「俺が逆の立場なら相当疲れる…」



やっぱりサキはいい男…。



あたしの気持ちをわかってくれてます…。



「店長さんもオーナーも、湯野さんも田嶋さんもみんないい人だね」

「まぁな。だから仕事も楽しくできてる」



サキの世界にちょっと足を踏み入れたけど、サキはみんなに可愛がってもらってる。



それが自分のことのように嬉しかった。



サキがくれた紅茶を飲み、とりあえずふたりでボケッとしてみる。



ほのぼのとした幸せな時間…。



「俺の名前咲都じゃん?」

「そうだね」

「『都』って付けたい」

「急にチビ太の話し?」

「ふと思ったから…」



それには賛成する。



チビ太の立派なパパだもんね。



「なに都?」

「ん~…あんまり奇抜なのもヤダから…悠都とか?」

「いいんじゃない?」

「適当だな…」



違うよ。



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