出来ちゃった恋愛
クリスマスなんか俺にはなくて。



1月はユズの誕生日だし。



それまで落ち着けたらいいな…。



バーの方の給料が案外高く、ショップだけの時より収入は倍くらいになった。



それに天理さんは2時を過ぎれば残業代としてさらにプラスしてくれる。



その残業代はユズには申告しないで抜いてから渡してるわけで。



俺のヘソクリが結構貯まった。



へへへっ…。



「なぁ、これカッコイイ…」

「80なんかまだまだ着れないから新生児用の選んでよ」

「何センチ?」

「50とか60」



俺が思ってた子ども服より遥かに小さい。



産まれて来る時はこんなに小さいのか…。



「コレがいい!!」

「ちょっと待って。青はダメだよ。女のコかもしれないじゃん」

「えっ…そっか…」

「白とか黒とか黄色とか、どっちでもOKのヤツにして?」



なんで俺の頭ん中は『男』って断定されてるんだろうか…。



「なぁ、ニットの帽子超カワイイ!!」

「デカいって」



小さっ…。



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