出来ちゃった恋愛
ありがたくクローゼットの肥やしにした。



30分も待たされたのにこんなモノを…。



バイトやめてやろうか。



でもまぁ、天理さんらしい。



ユズのピュアさもわかったことだし。



俺は寝る。



その日は夜まで爆睡。



ユズはネックレスを相当気に入ってくれたのか、メイクが気合い入ってて。



そんなユズがカワイくて仕方ない。



「明日からまたバイト三昧だ~…」

「寂しくないよ」

「ならいいけど」

「サキは寂しい?」

「もっとユズといてぇかな?でもなんかスゲー充実してる」



結婚前の自分って本当になにもなかった。



全てにおいてチャラくて。



おかんに言われた『あんたの人生なんかしょうもないでしょ』って意味が今ならわかる。



ユズとチビ太のために働く俺、少し好きだったりするし。



自己満だって言われそうだけど。



守るものっていいな…。



「む、無性に…」

「ん?」

「チューしたい…」

「ま、マジで…?」



俺、幸せだ。



< 270 / 440 >

この作品をシェア

pagetop