出来ちゃった恋愛
ハンドルに腕を乗せてそこに顔をくっつけてる…。



こっち見んなバカ…。



「チューする?」

「す、少し進んだから!!」

「ん?ん~…。で、チューする?」

「音楽聞こうか!!」

「聞かない。チューする?」



なにコレ。



新手の拷問?



こんな場所でできるわけないじゃん!!



「あっ、なんだアレ」

「なに!?」

「バカだなお前」



あっさり奪われた唇は一瞬で…。



だけど長く感じてしまいとりあえず頭を整理中。



満足そうなサキは後ろからブランケットを取ってあたしに手渡した。



「サキ…」

「ん~?」

「好きなの…?」

「好きだからするんでしょ」

「好きじゃない女ともしてたじゃん…」

「今はもうしない。俺、ユズのじゃないの?」



甘いサキってやっぱり苦手…。



どうしたらいいのかわからなくなる…。



こんな時に甘えられたらカワイイ女なんだろうけど…。



「おっ、流れ始めた」



甘えるって難しい…。



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