出来ちゃった恋愛
昼を過ぎた辺りから徐々に時間が定まって来た。



「動ける時に行きたいから…もう行く…」

「歩けるか?」

「今のうち」



痛くない時もあるらしい。



その時間を狙って車に乗り、病院を目指した。



「あ゙ぁぁぁぁぁぁ~!!」

「なんか聞く?気分転換に」

「…………いい」



やっぱキレてる…。



あんまり発言しない方がよさそうだ…。



病院に着いた時には9分間隔で陣痛が来ていた。



もう産まれんのか!?



そう思ったのに、行き先は病室のベッド。



まだ産まれない…。



「ふざけんなマジで…」

「な、なにが?」

「知らねぇよ」



本人もなに言ってんのかわかってなさそうだ…。



とにかくブチギレ中のユズに触るべからず。



「サキ、腰摩って…」

「おぉ!!この辺?」

「やっぱいい。ヘタクソ」



どうすりゃいいわけ!?



俺、なんかした!?



「いっ…ゔぁぁぁ~…」



やっぱり黙っとこう…。



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