出来ちゃった恋愛
気持ちわりぃんだっつってんだろ!!



だけどあたしの体調なんか無視のサキはどんどん歩いて行く。



やって来た駅で、電車に乗せられた…。



「揺れ…ハンパなっ…」

「トイレ行くぞ!!」



とにかく気持ち悪くて、空いてる電車のトイレを占領した。



どれくらい経ったかもわからない。



サキに呼ばれてトイレから出たら、外には海が広がってた。



「降りんの?」

「モチっ!!」

「今すぐ殺してやりてぇ~…」



でも電車よりマシだから降りた。



フワッと生暖かい風が吹き、久しぶりに潮風のニオイ…。



「気持ち…」

「いいだろ!!」

「悪いっつーの…」

「あははっ!!とりあえず海とか好きだから来た感じで!!」



なんのため?



本当にデートみたいじゃん…。



まだ海水浴には早過ぎる6月。



晴れてて気持ちがいい海が、今日は一段とキラキラしてるように見えた。



「俺、サーフィンとか好きだ」

「知ってる」

「ついでに冬はボード」



知ってるって。



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