出来ちゃった恋愛
サキの隣に敷かれた布団に入ろうとしたら睨まれた。



わかりました…。



遠慮がちに入ったサキの布団はフワフワで旅館独特の布団のニオイ。



「あのさぁ…」

「ん?」

「産んでから多少体型崩れたんですよね…」

「そう」

「だから…引かない?」

「引かない。それも含め、ユズだろ」



その言葉は嬉しかった。



人にお見せできる程立派な体じゃない。



それでもサキならあたしを愛してくれるのかな?



「産後…怖いね…」

「痛いとかあんの?」

「産後にシたことないからわかんない…」

「だよな…。痛かったらやめるから言って?」

「うん…」



すっごくドキドキして。



初体験より緊張した。



サキの優しい触り方も、気を使ってくれてるのも。



なんだか超~愛を感じてしまい…。



「なに泣いてんの…」

「なんか…幸せ…」



本当に好きな人との愛のある行為というものは、とにかく幸せなことなんだって初めて知った。



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