出来ちゃった恋愛
今まで、誰とセックスしたって最後に感じるのは背徳感だった。



もちろん、あの日サキとした次の日も後ろめたかった。



頭のどこかで『イケないこと』をしてる感覚があったんだと思う。



でも今日それがナイのは、あたし達がしてるのは『イケないこと』じゃないとわかったから。



今まで愛を語ってきたあたしがバカみたいに感じた。



「あったけぇ~…」

「今まで…我慢してくれてありがとね…」

「ずいぶん素直っスね」

「もっと早く気づいてればよかった…」

「ははっ!!素直すぎて怖いって!!」



裸のままサキにくっつき、いつもはあたしが悠都を守るように、今日はサキがあたしを包んでくれてる…。



ずっとこの人といたい。



サキとずっとこんな関係でいたい。



「素直ついでに言っていい?」

「ん?なにを?」

「サキと結婚してよかった…よ…?」

「俺もだよ…」



いつもは悠都の泣き声で起こされるあたし、今日はサキに抱きしめられて久しぶりにゆっくり眠れた。



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