出来ちゃった恋愛
また立ち上がったこっさんは部屋を飛び出してった…。



「こっさんっ!!」

「ユズ、俺が行くから。京、ユズ頼む」



京に頼んだユズも泣きそうな顔だった…。



玄関を出て走るこっさんを追い掛けて、やっと捕まえたのはファミレスの前。



「ごめん、金ねぇ…」

「貸しだから!!」



俺がこっさんを連れて入ったのに財布がない。



泣き顔で怒るこっさんに苦笑いしかできない…。



「怒ってんだよ…な?」

「怒ってるよ。サキにもユズにも」

「ごめんな、本当に…」

「好きだったんだけど。サキのこと…」

「は…?」

「ユズにも言ってなかった。あたし、サキが好き」



真っすぐ見据えてそう言うこっさんに、全くどんな顔をすればいいのかわからない…。



「ウソ。あたしが好きなのは京だから」

「あっ、そう…ビビった…」

「誰があんたみたいなアホ好きになんの!!ユズが可哀相だよ!!」



こっさん、俺ら友達だよな?



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