出来ちゃった恋愛
生温い風に流れて行く煙り…。



どうしたらいいんだ…。



ユズは今どんな状況だ？



その時、ポケットの中で携帯が震えた。



ユズだと思い急いで開いた画面。



送られてきたのはユズからではなく、別れた愛からだった…。



『サキ君のこと、忘れられないよ…。電話しちゃダメかな？』



ギュッと胸の奥が痛くなる…。



最近、愛のことなんて考えるヒマがなかったから存在すら忘れてたようだ…。



困ったな…。



別れたはずなのに…久しぶりの弱ったメールはヤバい。



俺も不安定だからグラッと揺らいじまいそうだ…。



取り合えず携帯を閉じ、バイクで家に帰った。



ユズは心配だ。



だけど会わせてももらえない以上、なにもできない…。



『おかえり』って声が聞こえなくて、無性に寂しくなった…。



バイト疲れと、胸の中にあるモヤッとしたもの…。



「まだ１日経ってねぇだろ…」



ユズが帰ったのは朝なのに、どうしてこんなに寂しいんだろう…。



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