青騒のフォトグラフ―本日より地味くんは不良の舎弟です―
「あっはーっ、センパーイ! この道具、穴開けるヤツなんですけど知ってますかぁー? 先輩が満足する代物だと思うでよんさま」
「お、お前は貫名渉……、あのチビッ、チクリやがったのか?」
「あれれれれん? チビ? なーんのことでしょーかー? 詳しく教えて下さいませんか? そーれとも僕ちゃーんが先輩のためにこれで綺麗に穴を開けてあげましょうか? 全身ピアスが飾れるように。
それとも? お好みならば? 泣いて喜ばせる上に失禁させるような、快感を与えて差し上げます。
きっと満足させてアゲマスヨ。付け加えて言わせてもらうと僕ちゃーん、人の泣きっ面見るの、大好きなんですよぉ。
泣けば泣くほど、顔が引き攣れば引き攣るほど、僕ちゃーん興奮シマース。一度ドウデス? セ、ン、パ、イ」
目を細めて笑うワタルさんに先輩不良も俺も絶句した。
ワタルさん、生粋の鬼畜だ!
ドドドドドドSだ!
やっぱ不良は恐ぇええっ、っつーかワタルさん恐ぇええええ!
んでもってワタルさん味方で良かったぁあああ!
大事なことだからもう一回言わせてもらうけど、ワタルさん味方でほんっとに良かったぁあああ!
半泣きになっている俺を余所に、先輩不良は命乞いをするようにベラベラと喋り始めた――。