青騒のフォトグラフ―本日より地味くんは不良の舎弟です―
「スッゲー速さ……」
去って行ったケイにモトは目を丸くする。
あのチャリの速さ、異常じゃね? そう思うくらいケイのチャリの速さは凄き。あの速さで何処へ向かったのだろうか。
呆然と見送っているとシズからヘルメットを投げ渡された。
「乗れモト」
「あ、ああ」
ヘルメットをかぶりモトはシズの後ろに乗った。
「やるじゃーん。ケイちゃーん。気に入ったよよよん」
「そのウザイ喋り方どうにかなんねぇのか」
「響子ちゃーんったらぁ、僕ちゃーん傷付いちゃうぞ」
「ウルセェんだって。その喋り。けど、一つだけテメェに同感してやるよ」
響子の言葉の意味を理解し、ワタルはニヤニヤ笑いながらバイクに乗った。
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