青騒のフォトグラフ―本日より地味くんは不良の舎弟です―
ポカンとした間の抜けた顔を作るヨウだったけど、
「テメッ!」
今日のことをからかわれたんだと理解して舌を鳴らしてくる。
うわぁい俺ってば超勇敢だな!
不良のヨウ相手にからかっちまうとか……からかっちまうとか……おばかだろ。
後悔しても後の祭りだってのは分かっているよ。
調子乗ってからかっちまったんだから。
さてと……此処は一丁逃げますか!
「兄貴に惚れそう!」
また馬鹿な俺は調子に乗った発言をかまして、その場から逃走。
急いでビリヤード室に逃げ込む。
此処でヨウが「仕方の無い奴」とか不機嫌ながらも大人な発言をして、終わってくれれば俺もハッピーエンドなんだけど残念ながらヨウは大人ではなく子供だったみたいデス。
ビリヤード室に逃げ込む俺の後を追い駆けて、「こんのド阿呆!」握り拳を見せてくる。
「ケーイー。テメッ、取り敢えず殴らせろ。その面、殴らせろ!」
「いやん、ヨウ兄貴。そんなに照れないで! ケイ、貴方の友愛はしかと受け止めましたわぁ! ……うわっつっ! 馬鹿! 俺っ、今日を怪我したんだって! 少しはスルースキルを覚えろって!」
「そこまでほざけるなら元気も元気だろうが! 待ちやがれっ、ケイ!」
「待てと言われて待つ馬鹿はいないってヨウ! だっ、こわっ、兄貴っ、怖ッ!」