コロちゃん
「今日も柏木君かっこよかったなぁ」
「愛梨ったら、またそれ?」
呆れた返事を返したのは
親友の新村雪菜。
私は、鈴木愛梨。
平凡の中の平凡。
もしも凡人コンテストだとか、
地道コンテストだとかあったら
私は間違いなく優勝できる。
「雪菜には柏木君の魅力が
分かんないのーっ!」
「はいはい、そーですよーだ」
柏木君のサッカーの試合を見終わって
雪菜と、いわゆる出待ちをする。
柏木君のファンは数え切れないくらい
そんな中喋れるわけもなく
ただプレゼントを渡して騒ぐだけ。
そしてそのプレゼントも1日1個だけ
女の子とセットで選ぶ。
一度選ばれたら、遊んでもう終了。
使い捨てみたいな感じ。
だから選ばれなくたって良い。
そんな関係ヤダから。