生きたがりの青年と死にたがりの少年
ヒロは何回もアパートの二階から身を投げたり、わざと赤信号の横断歩道を渡ったり、死にたがった。
しかし、ヒロにとってはどうかわからないが、幸運なことに命が救われ続けた。
「僕、しんどいよ…。死にたいよ…。生きてたってママに会えない…。ママに会いたいよ…。」
少年は我を忘れたように、泣き叫んだ。
頭を撫でることしかできなかった。
突き付けられた少年の現状。
“残酷”
俺自身も張り裂けそうな心情だった。