生きたがりの青年と死にたがりの少年
一筋の光が差して、中から人影が現れた
杖のついたお爺さんだった
「あらー。また若い人が居るんだね〜。」
かすれた声でお爺さんは言った
―こんにちは。
「こんにちは〜。ワシは中川 一夫(なかがわ かずお)という者じゃ。お前さんは?」
―伊丹 将吾です。
「まだ若いのに…。どうしたんだい?」
ここにきたいきさつを話した。
「ほほぅ。大変じゃったのぉ。して、若いの。お前さんはどちらを選ぶ?」