生きたがりの青年と死にたがりの少年

俺は無意識に、こんなことを口にした。

「どうして、愛されない子供が世の中には居るんだろう…。」

次の日から、俺は毎日ヒロを迎えに行った。

変わらず、学校の校門を潜るまで暗い顔で、俺を認識すると明るくなる。

そんな毎日だった。

学校が休みの土日は、施設に隠り、ずっと絵を描くか、絵本を読むか。

決まって幸せな母親との姿を描き、読む。

そんな日々が2週間程続いた。
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