生きたがりの青年と死にたがりの少年

問いかけた男が、あひゃひゃひゃひゃっと、バカにして笑った。

「あなたは?」

冷静に尋ね返した。

「あ?俺か?俺はそいつの父親よぉ。つっても、他人だけどな〜。」

また笑った。

こいつが、ヒロの2人目の父親。

一言で汚い。

「ヒロに何のご用件ですか?」

「はっ、そりゃ息子だもんよ。迎えに来たんだ。施設とか言う檻に拐われたかわいい息子をな!」

何が可笑しいのか、また汚い声で笑った。

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