生きたがりの青年と死にたがりの少年
耳が腐りそうなぐらい、男の笑い声が聞こえる。
何がそんなに可笑しい?
無性に腹が立った。
「弘、さぁパパと帰ろう。」
「い…い…!」
ヒロは、俺の服を力一杯掴む。
その手からは、ギリギリと今にも音が聞こえてきそうだった。
「ヒロは絶対に渡しませんよ。」
「ふざけんじゃねぇよ。我が子を盗られた親の気持ちがわかるのか?あぁ!?」
「アンタなんか父親でもなんでもねえよ!!」
感情が押さえきれず、爆発した。