生きたがりの青年と死にたがりの少年

施設の子供たちは、知らない大人たちに質問の雨を浴び、不安を隠せずに居た。

ヒロは俺の家で預かっており、時たま、警察が様子を見に来た。

「これが、本当の幸せなのかな?」

小さく呟くヒロ。

「あの大人たちは、人の気持ちがわからないんだ。これは幸せなんかじゃないよ。」

「幸せってなんなんだろうね。」

そんなのわからない。

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