生きたがりの青年と死にたがりの少年
「ヒロは、今まで親という存在を求めていました。母に逢いたいがために、自殺を図っていたほど。だから、お父さんが迎えに来てくれた、ヒロにとってどれ程嬉しいものか、先ほどの涙を見て、伝わりました。僕は、“心の底から愛しているから、ヒロを引き取りたい”。そう言ってほしいです。」
次々と言葉が出る。
「僕はまだ高校生なので、親の気持ちはわかりません。しかし、子供の気持ちはわかると思っています。自分もまだ子供ですから。」