生きたがりの青年と死にたがりの少年
「私もそう願っています。」
父親も笑った。
「ヒロ君、元気でね。」
手を小さく振って、母親も笑った。
「うん!またね!」
ヒロはとびっきりの笑顔を見せてくれた。
「ヒロ、これからも1人じゃないからな。パパが守ってくれる。離れてても、俺たちは友達だよな?」
「うん!僕、ショウ君大好き!」
俺の胸に飛び込んできたのを、包むように受け止めた。
「辛いことやしんどいこと、いっぱいあるけど、その分だけ楽しいこと、嬉しいこともあるから。」
「ありがとう、ショウ君!その楽しいこと、嬉しいことって“幸せ”ってやつ?」
「さあな。ヒロがそう思うなら、それが幸せだ。」