生きたがりの青年と死にたがりの少年

―車に跳ねられた。

「痛かった?」

―一瞬だったからわからないな。

今までそんな会話をしたことがあるだろうか

貴重な体験なような気がする

「起きたら痛いよ?」

―だろうな。足が折れた感覚が残ってる。

ヒロは顔をゆがめた

「それでも起きたいの?」

少年の質問は、生きることを否定しているようだった

―ああ、まだ生きたいからな。

「どうして?」

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