生きたがりの青年と死にたがりの少年
「あ、そっか。」
ちょっと天然だった。
「俺、将吾って言うんだ。ショウって呼んで。」
「夏実って呼んで。」
「彼女が居るから、呼び捨てはしないかな。」
彼女は夏実。16歳の高校1年生。隣街の高校に通ってるらしい。
「もしかして、車と正面衝突したバイクの人?」
俺の事故もニュースになっていたらしい。
「あ、うん。俺だよ。」
「無事だったんだ。よかったね。」
「夏実ちゃんはどうして病院に?」