生きたがりの青年と死にたがりの少年
駅について5分ほど歩いた。
そして辿りついた家の表札には〝大河〟の文字。
「ここだよ、友梨ちゃんの家。」
カワユリの家は洋風で大きな家。
表札には〝友梨〟の文字が刻まれている。
結花と顔を見合わせ、小さく頷き、インターホンを押した。
ピンポーンと音がして、沈黙。
応答があるまで、緊張しまくりだった。
「はい、大河です。」
「お久しぶりです、榎本です。友梨ちゃんの友達なんですが…。」