生きたがりの青年と死にたがりの少年

二人は、黙ったまま深く頭を下げた。

「話を聞いてくださり、本当にありがとうございます。」

俺は、目に溜まった涙を一気に流して、深く頭を下げた。

そして、俺たち二人は、その場を後にした。

「ありがとうな、結花。」

「ううん、こっちこそ。ショウちゃん、ありがとう。これで友梨ちゃんも、亜利沙さんも、救われたらいいね。」

心の底からそう願った。

翌朝、テレビが騒がしかった。

ある一つのニュースが、話題になったからだった。

< 91 / 177 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop