【コメコン2】秘密捜査官・西董子
「おお~っ!!」
バリバリバリバリッ!
隣で上がった大歓声と同時に、すさまじい音を立てながら、二刑事と精鋭部隊は隣の部屋になだれこんだ。
いや、なだれこんだというよりも、彼らのかけた体重に薄い壁が堪えられず、壁が崩れたのだ。
破壊された壁が粉となって舞い上がり、視界と呼吸が妨げられた。
こ、ここでひるむわけにはいかない!
国民のささやかな幸せが、自分の肩にかかっているのだ。
西刑事は夢中で銃をつかむと、叫んだ。
「そこまでだ!両手を上げろ!」