恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
「そこまで好きになった相手だったら、弱みでもなんでも、全部利用させてもらう。
俺は、自分のモノにしねーと気がすまねーし」
「……肉食だね」
「だから、おまえみたいにキレイな勝負してるヤツって、見ててイライラする」
「……」
「でも、キライじゃねーけど」
「へ?」
沢村の目が、驚きからか大きくなる。
まん丸い子犬みたいな目を見つめながら、もう一度言う。
「キライじゃねーよ。……沢村みたいなヤツ」
沢村は、少しの間ぼーっとした後、にっこり笑った。
「ありがとう。あたしもキライじゃないよ。
都築くんみたいな、欲望丸出しなヤツ」
「……」