恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*


やっぱり。

そんな風に思って聞き返すと、津田さんはバツが悪そうに目を逸らした後、またあたしを見る。


「例えあたしだっとしても、沢村さんだって会長の後付回してんだから一緒じゃん」

「あたしは、先輩を好きな子をいじめたりしないもん。

みんな必死で頑張ってるんだから、ぶつかっちゃう事はあるかもしれないけど。

卑怯な手は絶対に使わない」


津田さんの顔が、一気に険しくなる。

津田さんの後ろにいる子達は、そんな津田さんをハラハラしながら見ていたけど……。


その中にひとりだけ、睨むようにあたしを見ている子がいた。


同じクラスの、佐藤ユカ。

津田さんのグループで同じように見た目は派手だけど、割と大人しいタイプの子だ。


なんだろうと思って見ていると、佐藤さんが目を逸らす。





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