恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*


「尚哉……っ」

「沢村、今のってなんの話?」


津田さんを無視して聞く都築くんに、苦笑いしながら答える。


「文化祭の有志。

津田さんたちが、外部からアマチュアのバンドを呼んでくれるんだって。

先生にも許可は取ったから、できる事はできるんだけど……」

「なに?」

「時間帯が、一番人気の高い時間なんだよね。

午後2時から2時半までの枠がいいんだって。

クジ引きになるっていうのが、納得いかないらしくて」


説明すると、都築くんが津田さんを見る。


「納得いかねーんだったら、会長に言えよ。

それか、文化祭の実行委員長。

沢村に言ったって、どーにもならねーし」

「……けど、」



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