恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*


「じゃあ、津田さんに言っておきますね」


笑って言うと、先輩が頷く。


「必要な機材があるようなら、聞いておいてくれる?

とは言っても、うちの学校で用意できるモノなんか本当に限られちゃうけど。

アマチュアってくらいだし、そっち方面で借りてきてくれると助かるんだけど……」

「あ、じゃあ、それも伝えておきます」

「よろしく」

「は……」


本宮先輩に笑顔で頷こうとした時、後ろから小さな声が聞こえた。


『あの子って、会長の周りうろついてる子でしょ? 生徒会まで入って追い回してるんだね』

『っていうか、会長もあの子に甘くない? 2時枠って、6グループぐらいが希望出してたのに』


聞こえてきた方を振り向くと、今日から参加になった文化祭実行委員の先輩方がいて。

冷たい視線で見られて、思わず黙り込んだ。




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